MCRT系レンダラーを使ってみた感想
Shadeが物理レンダラーの実装に消極的な理由が判った気がする.CASPAR003です,こんばんは.
MCRTベースの物理レンダラーは時間さえかければ高品質な画像を生成するので,手放しで歓迎していたのですが実際に使ってみると嬉しいことばかりじゃ無いのを実感します.Luxrenderで描いた下の画像をご覧ください.
- レンダリング時間: 3min
これは,レンダリングを始めて3分の時の画像です.これくらい経つとだいたい良い感じの画像が出てきますが,ぽつぽつと光の点のノイズが残っているところに,すぐに目がいきます.
まぁ2-3分でこの品質だし,もう少し待てばこのノイズも消えて綺麗になるだろう...と思いたいところなのですが,このノイズがなかなか消えないんですね.以下の画像は15分待った画像ですが,ノイズがまだ消えていません.だいたい使えるかなという画像が見えてから5倍も待ったのに.
- レンダリング時間: 15min
この種のノイズが見えなくなるまでレンダリングしようと思ったら,その小さな光の点のためだけに,文字通り桁違いの時間をかけることになります.初めからこういうものと理解して使うのなら良いのですが,ソフトのプリセットがこれだったらちょっと怒り出す人が出そうな感じですね.
テストはパストレーシングを使っているので,MLTみたいな高速な手法を使えば当然より早く収束しますが,それでもMCRT系の基本的な性質として,収束が遅い箇所が出てきてしまうという問題は消えないです.
それ専門にレンダラーを書いてなおこれなんだから,多方面に展開するソフトとして物理レンダラーも持ってますよってのは費用対効果的にはあまりよろしくないのかなぁと,使ってみて実感しました.
追記: MLTで15分するとこんな感じです.これなら使えるかもしれない.
- レンダリング時間: 15min
投稿者 | CASPAR003 |
投稿時刻 | 00:04 |
カテゴリー | Shade |
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