SAPPORO CEDEC 2014に行ってきました
SAPPORO CEDEC 2014から帰ってきました.CASPAR003です,こんばんは.
写真撮影禁止だったので写真はありません.
本体のCEDECと比べて並列セッションが少ないので,専門外の事を聞く機会が多く,ある意味で新鮮でした.特に興味があったセッションの感想(参考: セッション一覧).
あたりまえを、あたりまえにする
音響ミドルウェアWwiseを使ったゲーム音の制作工程の話.プログラム側からはイベント発生のトリガーをひくところまでやってもらって,イベントに対してどういう音を付けるかはサウンドクリエイターが付ける.という分業ができるとのこと.
サウンドクリエイター側でも鳴らし方に関する簡単なスクリプトを書くことができて,プログラマブルな環境はクリエイターの発想力を刺激するので良い環境ですよー,てなお話.
実践的ふりかえり
KPTによる振り返りをやってみようワークショップ.IT業界では有名なんだろか?
プロジェクトの進行について「上手くいった点」「上手くいかなかった点」「改善に向けて実践すべき事」を書き出すことを定期的に行い,今のやり方の良い面,悪い面を見える化していく手法.と受け取りました.
本業の方にも展開できるかも,という意味で興味深い知見だったかと.
Microsoft × Unity - Visual Studio Tools for Unityを使った開発・デバッグ、Unityによるユニバーサル Windows アプリ開発
Microsoftの宣伝いろいろ.最新版のVisual StusioにはAndroidエミュレータが付いたよ!など,昔の囲い込み戦略とは違うオープンに戦う戦略に切り替えつつあるので,マルチプラットフォームで展開を考える人も,MS製品で開発してみてよという話.
Visual Studio Tools for UnityというUnityとVSが連携できる環境を作っているので使ってねという話.
あと,VS上でのDirectXのデバッカーのデモが興味深かったです.VS上のデバッグ実行でゲームを動かしてSSを撮ると,そのフレームを描画するのにどんなAPIがどんな引数で呼ばれたかのリストを作ってくれるという機能.自分は使わないけど便利そうだ.
PlayStationR4 最新技術のご紹介
PS4 APIではスマホとの連携を進めているという話.ゲームのアップデートをスマホで確認できるようにすることや,MMOゲームで出先でもゲーム内の状況を確認できるようにするなど.
あとHMDを使ったVRゲーム開発についての知見の紹介.
- アセットは既存ゲームと共通でも良いが,ゲームデザインはVRゲー専用の設計を考えるべき.
- 60fps出ないゲームはそもそも発売すべきでない(内容が良くても酔ったら台無し).
- 現実の世界の水平と,仮想世界の水平は合わせるようにすること(例えばHMDで見渡す以外に,コントローラーで補助的にカメラの姿勢を変えられるような設計だと,強い違和感が出る).
- 単にプレーヤーが1人称視点で歩き回るだけの設計と比べて,コックピットの中から見ているような,視界に規準となる枠を付けるという設計は,没入感を高める手法としておすすめ.
- 必ずしも1人称視点で歩き回るゲームである必要はない.例えば,プレーヤーが神の視点で世界を見下ろす箱庭ゲームでもVRとして成立すると思う.
その他
良いカラコレ本と出会ったので買っちゃいました.人間の視覚の特徴とか,ガンマ補正とか,放送規格の話とか,色にまつわるルールがまとめられていて良さそうでした.これから読みます.
投稿者 | CASPAR003 |
投稿時刻 | 23:57 |
カテゴリー | 雑記 |
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記事へのリンク | http://www.caspar003.info/delta/archive/2014/11/22/2357.html |
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