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レンダラーの反射係数パラメータについて

2016年8月15日

レンダラーの反射係数パラメータについて

これは,ある方への私信ですが,何かの役に立つこともあるかもしれませんのでここで書きます.

Shade3Dの反射係数の件ですが,これは良く言ってShadeの奇妙な仕様,はっきり言えばShadeのバグです.本来「反射係数」なるパラメータは物理レンダラーには存在してはいけないパラメータです.これは物体の材質として設定された反射率に一律である係数をかけるパラメータで,物理的根拠は存在しません.

にもかかわらず,多くのPBR系レンダラーで似たようなパラメータがあるのは,白い物体に反射率として(1.0, 1.0, 1.0)を入力するユーザーがあまりに多く,ユーザーの教育が追いつかないためです.多くのレンダラーでは,レンダリング前に一律で0.9などの係数をかけてレンダリング中に無限反射が発生しないようにする安全装置として反射係数が与えられています.Shade3Dで用いる反射係数も,デフォルト値として0.8が与えられている点などは,他の物理レンダラーと同様の考え方が基になっていると思われます.

Shade3Dの反射係数の適正値として私が何度か示してきた2.0という値は,他の物理ベースレンダラーと解を一致させるために必要な係数として,私が導いたもので,主にedupt実写(カメラの撮影)にて検証されています.

従って,他のレンダラーと反射係数が合わないことを気にする必要は全くありませんし,レンダラーによる実装の差異という言い方も誤りだと考えています.irayの実装を信じて良いかは未検証のため明言することができませんが,あちらはさほど理不尽な設定は必要ないレンダラーだと思っております.

投稿者 CASPAR003
投稿時刻 21:57
カテゴリー Shade
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記事へのリンク http://www.caspar003.info/delta/archive/2016/08/15/2157.html
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