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フレネルの式

2006年12月 2日

フレネルの式

Shade のフレネルの仕様についてはフレネル効果の計測で実験してるんだけど、それがどの程度正しいかはあまり真面目に評価していなかったので、フレネルの式(Wikipedia)を参考にして、実際のフレネル反射のグラフを書いてみました。

  • 【グラフ: 屈折率1.33の物体の反射率】

実験のグラフと比較すると、結構いい線いってるんでない?という感じ。ちなみに、今回のグラフは相対屈折率1.33での反射率グラフです。実験だとフレネル値0.9のグラフ

  • 【グラフ: 入射角と反射率 フレネル0.9 詳細】

がこれに近い形をしているように見えます。フェイクとはいえ、Shadeのフレネルも結構リアルなのかも。

今回エクセルシートを作ってみて、フレネル反射による反射率は入射角0度に向けて屈折率に依存したある値に収束するらしいことに気がつきました。屈折率1.33の場合反射率2%付近に収束するようですが、水面の反射率が確か2%と聴いた記憶があるので、この計算結果は実測値とも一致してそう。

詳しい光学のはなしはわかりませんが、RedQueenなんかだと反射率というパラメータがそもそも存在せず、全ての反射率を屈折率から導いてるらしいです。今回使ったシートの結果の正しさには自信ないけど、身の回りのものの反射率を推定する手段としては使えそうです。

いつもどおりエクセルシートは置いておくので、やってみたい人はどうぞお持ち帰りください。

以下簡単なリファレンス。

フレネルの式.xls

★マークがついているパラメータを任意にセットすることが出来ます。

空間の屈折率
適当な言葉が思いつかなかったんですが、カメラがある空間の絶対屈折率です。空気中の場合は 1 にしておいて問題ないと思います。気になる人は空気の絶対屈折率を調べてください。カメラが水中にあるシーンを計算するときなどに使用します。
対象の屈折率
対象の絶対屈折率です。
境界の透過率
物理的に正しいパラメータかどうかは知りません。入射エネルギーのうち、どの程度フレネル反射に回すかを決定します。0-1の範囲でいじってグラフみると意味がわかるかも。
s-p比
入射光のうち、波面が境界に水平な光(s波)と垂直な光(p波)の比、 s:p を入力します。通常は1:1ですが、偏光度合いを変えてみたいときに使用します。
鏡面反射率
フレネル反射に関係なく、反映される反射率です。グラフが上下に平行移動します。お遊び用。
投稿者 CASPAR003
投稿時刻 22:28
カテゴリー Shade
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記事へのリンク http://www.caspar003.info/delta/archive/2006/12/02/2228.html
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