現実に逆らわずに描くこと
物体の形状、というのは実物があれば比較的簡単に測定できるのですけれど、色、反射率、屈折率といった物体表面の様子や、部屋の明るさ、光源の光束といった明るさの情報なんかは、実物がそこにあってもなかなか測定できないデータです。
こういったデータに関して引き出しをどれだけ持っているかというのは、CGの上達に直結しているように思います。私も、CGをはじめたばかりの頃はガラスの屈折率に3.0と入力するとか、現実的にあり得ない値をかなり設定してきました。
さすがに最近は少なくなったと思っているのですけれど、未知の値を直感で決めるというのは本当に危険なことで、桁違いな値を入力してしまうことだって珍しくないし、それでもそこそこな結果が得られてしまったりもする。そんなことを続けていては、あちらを直せばこちらが破綻するという、モグラ叩き状態からいつまでも抜け出せません。
現実世界の絶妙なバランスに逆らうことなく、それに従って描いていこうという姿勢、大事なことだと思います。そういえば、マンガ家さんが医学書を買って勉強する、という話をよく聞くのも、きっと同じ理由なのでしょうねぇ。
投稿者 | CASPAR003 |
投稿時刻 | 23:00 |
カテゴリー | Shade |
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記事へのリンク | http://www.caspar003.info/delta/archive/2006/08/29/2300.html |
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