>>Delta

Maxwell Renderセミナー行ってきた

2014年3月 7日

Maxwell Renderセミナー行ってきた

Maxwell Render 3.0活用セミナーに行ってきました.仕事で行ければよかったのだけれど,あいにくフォトリアルCGは仕事じゃないので,プライベートで.以下は,その内容をメモをたよりに振り返ったもの.

  • 物理量という基準で統一したモデルを作るようにすれば,モデル,マテリアル,照明等の資産(CG業界ではアセットとカタカナで呼ぶらしい)が増える.Maxwellはそれを素直に活用できるツールなので,フォトリアルで進んで行くにはMaxwellは良いよ.
  • 物理的に正しいシーンを作る上で,物理的に正しいマテリアルの設定が特に難しい.照明とカメラはカタログスペックをそのまま放り込みやすいので,正しいライトと正しいカメラで正しく見えるマテリアルは正しいはず,という論法で調整していけば良いのではないか.
  • refractiveindex.infoは物理ベースCG屋の強い味方.
  • 例えば,皮素材といっても通常表面はポリウレタン塗装されている.素材のイメージに騙されず,どうやって作られているのかきちんと調べて知識を蓄えていくことでマテリアルを扱うセンスが磨ける.
  • 拡散反射率+スペキュラ反射率という思考自体が誤りのもと.反射率+荒さという思考に切り替えよう.
  • 近年の工業製品系CGのお仕事は,3DCADのデータをもらってくるところから始まる.1からモデリングするスキルより,CADを手早く料理するスキルが要求されるようになってきている.
  • 工業製品系で写真がCGに置き換わっていない業界として,照明器具業界がある(レンズや鏡面反射で配光している照明器具をまともに扱うのはMaxwellを含めたパストレース系レンダラーの苦手な分野ですし).
  • modoのリトポロジーがすごく便利(modo教の日比氏の教え).
  • いろんなソフトがプラグインを介してMaxwell形式を扱えるようになっているが,先述の拡散反射率+スペキュラ反射率みたいな物理ベースに馴染まない形式をそれっぽく変換しているにすぎない.あくまでプラグインは中間形式へのエクスポーターとして考え,詰めはMaxwell Studioでやるつもりでいた方が良い.
  • Photoshopのmxiプラグインは便利だから是非使ってね.

Maxwell使ったワークフローを構築したいなーという気持ちを高めるには良いセミナーでした.あまり商売っ気を感じないセミナーで,インディーゾーンさんこれで良いの?と聴いてるこっちが心配になるくらい.

またあったら行きたい.Maxwell欲しい.なセミナーだったので,全体としては良かったと思います.

MiniDiary
unbiased教

あと,出てくる人が皆で口を揃えて「unbiasedレンダラー素晴らしいよ」みたいに言ってて,ちょっと気にかかりました.biased < unbiasedみたいな価値観が広まっちゃうと,biasedな手法でレンダリング方程式を研究している人がかわいそうなので.

投稿者 CASPAR003
投稿時刻 23:25
カテゴリー Shade
コメント 0 件
トラックバック 0 件
記事へのリンク http://www.caspar003.info/delta/archive/2014/03/07/2325.html
コメント
投稿者
コメント
トラックバック
  • トラックバック

ブログ情報

カレンダー
2018年2月
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28
最近のエントリー
最近のコメント
コメントを頂いたエントリー
コメントをくださった方一覧
コピー用紙の裏表
でった☆
CASPAR003
あのー
CASPAR003
amumo
CASPAR003
mariko
kazu
お仕事で青ざめた話
iun
iun
CASPAR003
AcrobatでPDFの一括印刷
Caesar
CASPAR003
Shadeのレンダラー仕様メモ
iun
CASPAR003
ブログ同盟本 C87 3日目 東S-04b
CON$
CASPAR003
Ca3 Post_Effector 2.0
sisioumaru
CASPAR003
sisioumaru
CASPAR003
Shade15について雑感
iun
CASPAR003
iun
色について
iun
CASPAR003
Lv67
iun
CASPAR003
雪まつり行ってきたよ
iun
CASPAR003